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過去の受賞結果

第3回  ファミリー・ビジネス大賞の表彰を受けた受賞企業(2009年)

ファミリー・ビジネス優秀賞

株式会社 印傳屋上原勇七
(甲州印伝革製品の製造販売、山梨県甲府市、1582 年創業)
URL: http://www.inden-ya.co.jp/

◆ 企業概要:

印伝屋上原勇七は天正10年(1582年)創業で400年以上の業歴を有する甲州印伝革製品の製造卸・小売メーカーとして各種印伝製品を製造し販売する。「印伝」は、鹿革に漆加工を施したものの総称で、最終製品には財布、ハンドバッグ、ベルト、名刺入れ、小銭入れなどがある。この甲州印伝一貫生産メーカーの全国シェアは90%以上。多様な伝統的な製品に、常時、斬新なデザインを施した新製品を市場に投入するなど、若者層への需要掘り起こしにも注力。

当主は代々上原勇七を襲名。工場が戦災で焼失した際は、野球のグローブを作ってしのぎ、復員してきた職人たちと製造を再開。1955年に12代目当主急逝。上原勇七(現会長)が22才で社長に就任。

歴史的に一貫して「一子相伝」の伝承が続いた秘伝の印伝製造の技術を、「従業員と技術を共有しなければ企業として発展しない」と考え、勇七現会長が従業員にも公開。「印伝は家業として継承しており、この土地を動かない、ここに住まないと栄えない、街が荒れるのは住人が郊外に住むようになるからだ」と説き、地元との繋がりを重視。組合を結成し県と市の協力を得て、1994年甲府市川田町に「アリア」と名づけた街づくりにも貢献している。その他、地元主催の行事への協賛を行っている。2004年上原勇七氏は会長に退き、長男の上原重樹が社長に就任。

◆ 総合評価:
  • 伝統技術を守るため、従業員にも秘伝の技術を公開し、従業員の独立も認める。「印伝」を名乗る会社は2010年現在、他に4社。
  • 「人間尊重の経営」の経営理念の下、職人、仕入先、販売先を大切にしている。定年は60歳だが、身体が続く限り70歳でも手伝えることから、ほとんど退職者がいない。
  • 地域貢献の意識が強く、山梨県甲府市のファッション都市構想にも参画、川田町 アリア・ディ・フィレンツェの構築にも大きく貢献している。
  • 長い歴史の中では養子を迎える事もあった。古くから数々の事業制度が確立している。

ファミリー・ビジネス優秀賞

大七酒造 株式会社
(日本酒製造販売、福島県二本松市、1752年創業10代当主)
URL: http://www.daishichi.com/index.shtml

◆ 企業概要:

創業は宝暦二年(1752年)。三良右衛門が始祖。三代目以降は七右衛門を襲名。「大七」の酒銘は、この七右衛門に由来する。現当主は10代目。「起きて造って寝て売れ」が経営理念。家訓は「内に借りん(花梨)、外に貸し(樫)」。本社中庭には4代目七右衛門の時代に雷が落ち、半身が大きくえぐられた花梨の木が今もそびえている。

大七酒造は、日本伝統の「生酛造り」で全国随一の担い手。通常の数倍も手間暇をかける伝統的醸造法を代々受け継ぐ事により、規模より質の経営に特化。海外でも名声が高く、2008年洞爺湖サミットの乾杯酒(首脳夫人晩餐会)に選ばれ、欧州のレストランガイド「ゴーミヨー」の表彰で、日本企業では初の年間最優秀シェフ賞のプレゼンターに選ばれた。

明治後半の8代目七右衛門(現社長の祖父)の時代に、簡略化された「速醸酛」という研究が国により始まったが、「速醸酛」には合理化の味として限界があると感じ、苦労が多く手間もかかる伝統的製法の「生酛造り」にこだわり大七の味として追求。その後全国清酒品評会第一位を収めた。他の大手酒造などは合理化により「生酛造り」を止め大量生産へと突入したが、流行を追わず、伝統にこだわり続けている。特に「生酛造り」の技術伝承に関しては人間が造る「生酛」にこだわり、人材教育にも注力。

現10代目太田英晴社長は、1997年頃から日本酒はワインに負けない醸造酒という想いで積極的海外展開に乗り出す。アメリカでの啓蒙活動によりSAKEバーが人気となり、その後日本酒ブームの火付け役となる。

大七酒造は、一貫した日本酒醸造業における「伝統と革新」を追及。「伝統」においては、通常の数倍の時間を要し手間がかかる正統的醸造法「生酛造り」で全国随一の評価を受けている。また、蒸し米にはボイラー蒸気ではなく、全国でも40 年ぶりに大型和釜を特注で鋳造させ、使用している。「革新」においては、日本初の「無酸素充填システム(ドイツ製)」を導入。お酒と人間や外気との接触を遮断し、お酒の酸化を防ぎ品質を長期的に守る。また、「超扁平精米技術」(現代の名工・厚生労働大臣表彰)を確立させ、酒米から効率よくうま味だけを取り出し精米効果を革命的に向上させ業界の大きな注目を浴びる。

事業継承候補者である2 人の娘を、すでに社内行事に参加させ、意識付けに努めている。

◆ 総合評価:
  • 革新的な技術を導入しながら、伝統への頑ななこだわりをもつ。
  • 海外向けのブランディングに積極的。日本酒文化の海外への普及に貢献。
  • 同業他社と比較して、財務状況が健全(過去の増収増益、今年の横ばい)。
  • 地域のイベントへの積極的参加や、酒蔵を開放したイベントの開催。
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